この恋の結末は
あの日は、久々の同期会でひよっこだった私たちがようやく独り立ちしだして忙しいさなかの同期会だった。
八神くんの周りには多くの人が集まり、彼を中心に話が進んでいるようだった。私も話したい。だけどすでに形成だれている輪の中に入っていく勇気なんて持ち合わせていない。八神くんはきっと私のことなんて知らないと思う。だから陰からに見ていられてら十分だ。なんてそう思ていた。
しばらく時間がったって、私たちもほどほどに盛り上がっていた。
「結構みんな出来上がってきたねーー」
「そういう美琴もね。」
私の隣には入社式で仲良くなった佐伯美琴。美琴は平均よりも背の高く面倒見のいいお姉さんだ。だからいつも頼ってしまう。そんな美琴と二人で上司の愚痴を話していた。
気付けば周りは酔っ払いがたくさんいた。
「そんなことないもん」
「どう?最近。」
「どうって何よ。」
「まぁ、いろいろ?」
「なにそれーーー。」
「お疲れ様。」
「お疲れ様!」
声をかけてきたのは八神君と藤堂君だ。
「お疲れ、いいの?戻らなくて、みんな王子の帰りをまってるんじゃない?」
「やめてよ、王子なんてキャラじゃない。」
美琴が茶化せばかれは恥ずかしがって否定する八神君がかわいい。そんな彼を見ると今日参加してよかったなんて思ってしまう。
「どうした、橘。」
藤堂君とは同じ部だからよく話す。
「何にもないけど、」
「けど?」
「いや、何にもない」
「そ。そいえば、この前課長褒めてたぞ。」
「え、そうなんだ。なんて?」
私の部の課長さんはいつも怖くて笑った顔も見たことないような人だ。私も日々怒られてばかりで正直苦手だ、、
最近も立て続けに失敗し怒られてばかりだったので、正直意外だった。
「うーん、なんだったっけな、忘れちゃった。」
「もー、絶対嘘だ、別にいいもん。認めてもらうまで頑張ればいいもん。。」
まぁ、そうだよね。そんなことないよね、もっと頑張らないと、、今でもいっぱいいっぱいなんだけどな、、
「なんのはなし?」