この恋の結末は
気が付ついたら窓の外が明るかった。

あぁ、あのまま寝ちゃった。身体中が痛い。顔も最悪。これじゃ、失恋しましたと言っているようなもんだ。

重たい身体に鞭を打ち仕事に行く準備をする。携帯には美琴と雅ちゃんから心配する連絡が入っているだけだった。それだけで十分うれしいのに期待している自分が嫌になる。返信をすまし準備を進める。

今日はマスクに眼鏡でいこう。

よし、がんばろう。。


会社につきいつものように雅ちゃんが声をかけてきてくれた。

「先輩!おはようございます!体調どうですか?」

「風邪ひいちゃったかも、、昨日もそのままソファーで寝ちゃって。。」

「まだまだ夜は冷えるのであったかくして寝ないとだめですよ!」

「ありがと、とりあえず早く仕事終わらせて今日は帰ろう」

雅ちゃんにばれない様に、必死でごまかす。今日は美琴には会いたくないな、、美琴、相当怒ってたもんな、、


そんなこんなで定時になってしまった。今日は一段と頭が働かずのんびりだったためまだまだ仕事は終わらない。

「先輩!定時です!!帰ってください!!」

「この企画書だけ完成させて帰ろうかな、」

「ダメです!今日は帰りますよ!風邪が悪化します。」

「そうだぞ!橘!!体調悪いなら、さっさと帰ってゆっくり休め!」
藤堂君にもバレていたようだ。たぶん一日この件に触れなかったのは藤堂君のやさしさ何だろうな。本当にお兄ちゃんみたいだ。

「はーーい。帰ります。お先に失礼しまーす。」

帰ってもきっと答えの出ない問いを考え続けて涙に溺れるんだろうな、そんなことを考えながらエレベーターを待つ。

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