最強守護騎士の過保護が止まりません!~転生令嬢、溺愛ルートにまっしぐら!?~

魔法契約

 爵位は侯爵で、整った顔立ちをしたイケメンだが、ややナルシスト、さらにヤンデレ気質があり、選択肢を間違えるとヒロインを自分の屋敷に監禁してしまう。さらにバッドエンドでは、彼はセシリアに殺されたヒロインの死体を持って、行方をくらますのだ。
(なかなか癖のあるキャラクターだったわね)
 こういう人とは現実では関わり合いたくないと思っていたが、残念ながら今、彼は目の前にいる。
(何をしにきたのかしら?)
 王太子を含めた攻略対象とは、できれば関わりたくない。
 それなのに一度に三人もセシリアの部屋を訪れるなんて、悪夢としか言いようがない。アルヴィンの背後に隠れ、服の裾をぎゅっと掴む。
 アルヴィンは宣言通り、王太子が相手でも引くつもりはないらしい。
 一方、ダニーとフィンは、いつもアレクと行動をともにするほどの忠誠心を持っている。そんなアルヴィンの態度が許せないのだろう。
「やめろ、ダニー。連絡もなく訪れた、こちらに非がある」
 王太子のアレクがそう言うと、彼は悔しそうな顔をしながらも引き下がった。
 だが、代わりにフィンが前に出た。
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