最強守護騎士の過保護が止まりません!~転生令嬢、溺愛ルートにまっしぐら!?~
「もしかして、魔道具じゃなくて魔石なの?」
 アルヴィンは頷いた。
「そうだ。結界を張るにはかなりの魔力を使う必要があるが、起動してしまえば、もう魔力を使う必要はない」
「そうだったのね」
 それにしても、こんなに大きな魔石は見たことがない。
 でも結界で一番大変なのは、その威力を保つことだ。それをこの魔石が担ってくれるのなら、安心かもしれない。
 セシリアはほっとして、力を抜く。もし危険があるなら、何としても止めなくてはと思っていた。
「結界を張るときは、わたしも立ち会うわ」
「……ただ魔石を使って結界を張って、それを維持させるだけだ。見ても面白くないぞ」
「アルヴィンは、お父様の代わりに王都に結界を張るのよ? わたしはきちんと見届けないと」
「わかった。必ずそうする」
 強い意志を込めた瞳でそう宣言すると、アルヴィンは困ったように笑いながらもそれを承諾してくれた。
「今日はもう着替えをして、ゆっくりと休んだほうがいい。明日から授業だ」
「うん。わかったわ」
 その提案に、素直に頷く。
 もう当分イベントは発生しないでほしいが、これから三年間、ヒロインと同じクラスだ。
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