最強守護騎士の過保護が止まりません!~転生令嬢、溺愛ルートにまっしぐら!?~
もう充分に恩義は返してもらったというのに、それでもまだ、傍にいてくれる。
自分は家族に愛されていないと知っても、「悪役令嬢」にならずにすんだのは、こうして彼が、セシリアを大切に守ってくれていたからだ。
父の強すぎる愛を間近で見てきて、愛というものが恐ろしいと思ったこともある。
誰かを愛して、父や母のようになるのが怖かった。
だからずっと、自分の気持ちに気付かないようにしていた。
でも、今ならわかる。
誰よりも大切なのは、セシリアも同じだ。
「アルヴィン」
名前を呼ぶと、縋るような視線を向けられた。
「あなたが危険な目に合うのが、怖いの。ほんの少しでも、あなたを失う可能性があると思うと、涙が溢れてしまうの」
二十九年間生きてきた前世でも、知ることのできなかった感情。
誰かに憧れたことはある。
アイドルや俳優に夢中になった時期もあった。
でも上嶋蘭は、誰かを深く愛することを知らないまま、死んでしまった。
そしてセシリアに生まれ変わって、こんなにも切なくなるくらい、誰かを愛することを知った。
「だってわたしは、アルヴィンのことが好きなの。誰よりも、大切なのよ」
自分は家族に愛されていないと知っても、「悪役令嬢」にならずにすんだのは、こうして彼が、セシリアを大切に守ってくれていたからだ。
父の強すぎる愛を間近で見てきて、愛というものが恐ろしいと思ったこともある。
誰かを愛して、父や母のようになるのが怖かった。
だからずっと、自分の気持ちに気付かないようにしていた。
でも、今ならわかる。
誰よりも大切なのは、セシリアも同じだ。
「アルヴィン」
名前を呼ぶと、縋るような視線を向けられた。
「あなたが危険な目に合うのが、怖いの。ほんの少しでも、あなたを失う可能性があると思うと、涙が溢れてしまうの」
二十九年間生きてきた前世でも、知ることのできなかった感情。
誰かに憧れたことはある。
アイドルや俳優に夢中になった時期もあった。
でも上嶋蘭は、誰かを深く愛することを知らないまま、死んでしまった。
そしてセシリアに生まれ変わって、こんなにも切なくなるくらい、誰かを愛することを知った。
「だってわたしは、アルヴィンのことが好きなの。誰よりも、大切なのよ」