最強守護騎士の過保護が止まりません!~転生令嬢、溺愛ルートにまっしぐら!?~
 アルヴィンの肩に寄り掛かったまま、セシリアは目を閉じて考える。
 ララリはゲームのままの、無邪気で明るい性格のようだ。
 あの日も、目立っていたセシリアとアルヴィンのことが気になって、話しかけてきただけなのかもしれない。それを、ゲームの知識に引きずられて過敏に反応してしまった。
(ヒロインにも攻略対象にも関わりたくないけど……。あまり避けるのも不自然なのよね)
 むしろ、平民だったララリを蔑んでいると誤解されてしまうかもしれない。それだけは、避けたいところだ。
 それに、ゲームとはまったく違うことばかりのこの世界で、ヒロインであるララリの変わらなさは、少しだけ救いでもあった。
 普通のクラスメートとして、接するくらいなら。
 セシリアはそう思い、変に避けたりせずに普通に接しようと決意する。
 きっと、それが一番無難だろう。
 それから先生が入ってきて、ようやく初めての授業が始まった。
 アルヴィンはセシリアの体調を心配していたが、もう大丈夫だと笑ってみせた。ここでまた欠席をして、これ以上目立ってしまうのは避けたいところだ。
 午前の授業も無事に終わり、昼休みになった。
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