最強守護騎士の過保護が止まりません!~転生令嬢、溺愛ルートにまっしぐら!?~
フィンはそう言うと、三人にも見えるように、本をこちらに側に向けた。
「まず材料として必要なのは……。清められたクリスタルと、シルバーの鎖。それからムーンストーンだ」
何度も修正した跡があるメモを本の傍に置いて、彼はそう説明する。その手元には、エイオーダ王国の辞書もあった。
フィンが示す文字列を、セシリアも辿る。
セシリアの父はかなりの数の魔法書を集めていて、屋敷に置かれていた多くの魔法書はそのエイオーダ王国の言葉で書かれていた。だから、セシリアもある程度なら、この国の言葉を辞書なしでも読むことができる。
だがこの本は古語で書かれているらしく、そんなセシリアでも完全に理解できない箇所があった。
「そこは清められたクリスタルではなく、聖属性のクリスタルだ」
その本をセシリアの背後から眺めていたアルヴィンが、そう訂正した。
「アルヴィン?」
「聖属性のクリスタルと、神殿で清められたムーンストーン。そう書かれている」
あっさりと解読してしまったアルヴィンに、フィンが息を呑む。
「辞書なしで、これが読めるのか?」
驚愕を隠そうとしない問いかけに、アルヴィンは静かに頷いた。
「まず材料として必要なのは……。清められたクリスタルと、シルバーの鎖。それからムーンストーンだ」
何度も修正した跡があるメモを本の傍に置いて、彼はそう説明する。その手元には、エイオーダ王国の辞書もあった。
フィンが示す文字列を、セシリアも辿る。
セシリアの父はかなりの数の魔法書を集めていて、屋敷に置かれていた多くの魔法書はそのエイオーダ王国の言葉で書かれていた。だから、セシリアもある程度なら、この国の言葉を辞書なしでも読むことができる。
だがこの本は古語で書かれているらしく、そんなセシリアでも完全に理解できない箇所があった。
「そこは清められたクリスタルではなく、聖属性のクリスタルだ」
その本をセシリアの背後から眺めていたアルヴィンが、そう訂正した。
「アルヴィン?」
「聖属性のクリスタルと、神殿で清められたムーンストーン。そう書かれている」
あっさりと解読してしまったアルヴィンに、フィンが息を呑む。
「辞書なしで、これが読めるのか?」
驚愕を隠そうとしない問いかけに、アルヴィンは静かに頷いた。