最強守護騎士の過保護が止まりません!~転生令嬢、溺愛ルートにまっしぐら!?~
最後の希望
「お兄様はもう、この国はもう一度作り直すしかないと言っていたわ。私も含め、魔力の強い者は全員抹殺して、魔力を持たない平民と、同じような魔力を持つ貴族だけの国にすると。そのためにまず、私を殺さなくてはならないと、笑って……」
震えるミルファーを、ララリが抱きしめる。
でもその表情は、ミルファーと同じくらい怯えていた。
優しい王太子を慕っていたララリ。
彼は魔族に操られていて、魔族さえ倒せばきっと元の優しい彼に戻ると信じていた。セシリアも、その可能性はきっとあると思っていた。
でも今の話が本当なら、魔族の力を得たのは、彼自身の意志。
アレクは自分で掲げた理想の重さに押しつぶされ、破滅してしまったのだ。
「大丈夫」
セシリアは、今にも泣きだしそうなララリの背に手を添えた。
「あの魔法式のことを覚えている?」
「魔法式……。魔を退ける魔道具を作るための……」
「ええ。あの魔法式を、アルヴィンが解読してくれたの」
そう言うと、ララリの瞳に希望が宿る。
まだアレクを救えるかもしれない。
そう思ったのだろう。
震えるミルファーを、ララリが抱きしめる。
でもその表情は、ミルファーと同じくらい怯えていた。
優しい王太子を慕っていたララリ。
彼は魔族に操られていて、魔族さえ倒せばきっと元の優しい彼に戻ると信じていた。セシリアも、その可能性はきっとあると思っていた。
でも今の話が本当なら、魔族の力を得たのは、彼自身の意志。
アレクは自分で掲げた理想の重さに押しつぶされ、破滅してしまったのだ。
「大丈夫」
セシリアは、今にも泣きだしそうなララリの背に手を添えた。
「あの魔法式のことを覚えている?」
「魔法式……。魔を退ける魔道具を作るための……」
「ええ。あの魔法式を、アルヴィンが解読してくれたの」
そう言うと、ララリの瞳に希望が宿る。
まだアレクを救えるかもしれない。
そう思ったのだろう。