最強守護騎士の過保護が止まりません!~転生令嬢、溺愛ルートにまっしぐら!?~
 セシリアの怒りに、アルヴィンは戸惑ったように視線を逸らす。
「……すまない」
「うん。わかってくれたらいいの」
 そう言って頷くと、安心したのか、疲労から意識が遠のいていく。
 こんなに魔力を使ったのは初めてだ。
 とてつもなく眠いのは、休めば魔力が回復するからなのか。
「……アルヴィン」
 助けを求めるように名前を呼ぶと、ふわりとした浮遊感。
 抱き上げられたようだ。
「もう大丈夫だ。少し休め」
 優しく囁かれ、こくりと頷くと目を閉じた。

 セシリアが眠っている間に、ララリとともに王城に到着していた騎士団、そして魔導師団が、意識を失って倒れている人達の救出をしたようだ。
 王城で倒れていた人たちは、国王陛下を始め、全員無事だったようだ。
 救出された国王陛下は王女が意識を取り戻したことを喜び、一連の犯人が王太子であるアレクであることを知って、苦悩したようだ。
 だが、アルヴィンやララリ。王女ミルファーや神官リアスの証言で、事件を起こした彼らは、魔族に操られていたことが報告されている。
 特にフィンは魔を退ける魔道具を発見し、その制作に深く携わったことで、極刑は免れそうだ。
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