最強守護騎士の過保護が止まりません！～転生令嬢、溺愛ルートにまっしぐら!?～

　アルヴィンはセシリアと出逢ったことで救われたと言ってくれたが、セシリアだって彼が傍にいてくれなかったら、たとえ前世の記憶を思い出したとしてもどうなっていたかわからない。
　むしろゲームの知識にばかり頼り、何もできずに狼狽えていた可能性が高い。
　間違いなく、「悪役令嬢」となって破滅するはずだったセシリアを、救ってくれたのはアルヴィンだ。
「どうした？」
　視線を感じたのか、アルヴィンがセシリアを見つめてそう声をかけた。
　その声の優しさに、見つめる視線から感じる愛しさに、セシリアは微笑む。
「あなたと出逢えてわたしは幸運だった。そう思ったのよ」
「幸運なのは俺の方だ。こんなに穏やかな時間が過ごせるなど、あの頃は思いもしなかった」
　セシリアは微笑んで、繋いでいた手に力を込めた。
「今日のお弁当はサンドイッチじゃなくて、ハンバーガーにしてみたの。チキンフィレサンドと、てりやきバーガーよ。どっちがいい？」
「どういうものかわからないが、きっとどれも美味しいだろうな」
「じゃあ、半分こにしようか。他にもたくさん作ってきたの。楽しみにしていてね」