最強守護騎士の過保護が止まりません!~転生令嬢、溺愛ルートにまっしぐら!?~
 そう確信してにこにこと微笑む。するとアルヴィンはそのままセシリアのもとに歩み寄ると、その足もとに跪いた。手を取り、その甲に唇を押し当てる。
「!」
 それは、守護騎士が女性の主に忠誠を誓う動作。
 先ほど、王女殿下の守護騎士も同じことをしていたのを目の前で見ていたが、アルヴィンまで同じことをするとは思わなくて、動揺する。
(ア、アルヴィン!)
 彼の唇が触れた手の甲が、とても熱い気がする。恥ずかしくて、顔を上げることができなかった。
 でも少し冷静になってみると、これは彼の立場を明確にするために必要な儀式だ。
 アルヴィンは、ブランジーニ公爵家の娘であるセシリアの守護騎士。だから彼を手勢に取り込むことも、危険だからと排除することも、容易にはできないのだ。
(わたしが守ってあげるからね)
 セシリアもアルヴィンの手をしっかりと握り返して、その手に頬を寄せる。
 自分もアルヴィンに守られている。
 手首に揺れる繊細な細工の腕輪を見つめながら、セシリアはそう思う。
 
 そのあとの魔力の測定は、順調に進んだ。
 線香花火のような小さな光ばかりだったが、全員光らせることができたようだ。
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