甘く響くは君の声。
「…っ、大石先輩、好きですっ!わたしと、付き合って下さいっ」
…そんな事だろうとは思ったけど、他人のガチ告白を目の当たりにしたのは初めてで野次馬の私も釣られてドキドキしてしまう。
それにしても、そのオオイシ先輩とやらに告った子、めちゃめちゃ可愛い。
こんな美少女に告られたらオオイシ先輩勿論オッケー…
「悪いけど、アンタなんて知らないし、興味もないから無理」
「っっ!!」
女の子は顔を強張(こわば)らせて絶句。
私もつられて絶句。
「そ、そうですよねっ。ごめんなさ…っ、」
わっ、と女の子は泣き出しながらこちらに走ってきた。
ヤバい。野次馬がバレると思って私もこの場から離れようとしたが、女の子がこちらに向かって来るスピードのがはやくて、ドンッと女の子と私の肩がぶつかり、私の開けっ放しだったバッグが地面に落ちて教科書等が散らばった。