甘く響くは君の声。

「…お前、見た目に反して良く食うんだな」

「ひゃい?」

ここはファミレス。

ドリンクバーもあるし、スイーツも充実していてゆっくり出来ると言う事でここに決めたのだけれど、お腹ペッコペコな私はチョコレートパフェとキャラメルパンケーキを頬張っていた。

「先輩だって大盛りポテト食べてるじゃないですかっ」

「俺は育ち盛りだからいいのっ。お前そんだけ食べてよく太らないよな」

半ば感心して私の体をスキャンし始めた。

「ちょっ、あんまり見ないでくださいっ!セクハラですよ!」

「…まぁ、肉付きは良い方が何かと、」

「なっ!!変態っ!!」

「変態じゃねぇよ!むしろ健全だっ!」

「えっち!!」

「男はみんなエッチなんだよっ!」

「違うもんー!金髪の君はきっと違うもんっ」

「また金髪の君かよ」

やれやれと片手で頬杖つきながら溜息を漏らす先輩。

「悪いですか?」

「悪いも何も、小鳥はいま俺と付き合ってんだぜ?彼氏の前で他の男の話すんなよ」

「じゃあ今すぐ別れてください」

私のズバッとした言い方に先輩は目を丸くしたあと、ガクッと項垂(うなだ)れて

「…俺、こんなに好きな女に嫌われたの初めてかも、」





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