甘く響くは君の声。
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「は?金髪の生徒を知らねぇかって?しかも男?」
先生のデスクに移動した私達は早速『金髪の君』の事を聞いたら先生はわかりやす過ぎてもはや清々(すがすが)しいほど顔を顰(しか)めた。
「悪いが俺は男には一切興味ねぇよ」
「興味あるなしではなく!金髪の男子生徒知りませんか!?もしくはメチャクチャ歌が上手い生徒とか!たぶんいま3年生ぐらいだと私は推測しているのですがっ!」
顔を顰められようが何されようがここで引くわけにはいかないのっ!!
わたしの鬼気迫(ききせま)った表情を見て更に嫌な顔した先生は、
「あのなぁ、小鳥遊(たかなし)?ここ校則そんな厳しくねぇけど流石に金髪の生徒はいねぇよ」
「じゃ、じゃあ歌は!?」
「どんなに上手かろうと俺に男の歌を聴く趣味はねぇ」
「…先生って、どんだけ女が好きなのよ…」
翼ちゃんがツッコミを入れるも先生は聞かなかった事にしたようで、更にわたしに向かって
「…小鳥遊。その金髪がお前にとってどれだけの奴なのかは知らねぇ。けど、この学校にはいねぇよ」
と、言い切った。