愛しの彼に溺愛~ジムトレーナーの場合~
目の前が真っ暗になる。

恋を自覚してすぐの失恋…。
いつもこうだ。

分かってたじゃないか。
私は夢を見ちゃいけないんだって。
イケメンは目の保養!恋愛には発展しない!

だから傷ついてなんかない!

もしろスーパーモデル美蘭ちゃんのオフモード見れてよかったじゃん!!
希少価値があるよ!
…うん。本当にラッキーなはずなんだよ。

なのに。

どうして涙が出てくるんだろう…。


「…はは。早く家帰ろう」


渇いた笑いをしながらそう呟いた瞬間、「うるせぇな!!俺様の休日潰す気か?アァ!?」と大きな声が聞こえてくる。

え?今の声って?


東條さんだよね…?
なんか揉めてる?


そんなに人がいない場所だから私以外は気づいていない。
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