僕惚れ②『温泉へ行こう!』
「長引いたら寒くなりそうだね」
我が家の暖房設備は、床暖房と、電気ストーブ、それからエアコンのみ。
石油ストーブとか、そういうのがないから電気が落ちたらアウトだ。
理人は私の頬にチュッと口付けると、「葵咲、温かいうちにごはん、食べてしまおうか。食べ終わったら二人で布団にくるまって暖まろう」と提案してきて。
私はその言葉に頷きながらも何となく照れてしまう。
二人で布団に入ったら……ただ一緒にいる、とかできるのかな?
考えたら耳まで赤くなってしまいそうな気がして、私はフルフルと首を振った。
いや、むしろ――。
逆に何も起こらないように理人の気持ちを逸らしてみたいな、とか思ってしまった。
トレイに、私が用意した朝食を載せて食卓に運んでくれる理人を見ながら、そんな遊び心を胸に抱いて思わず笑みがこぼれた。
我が家の暖房設備は、床暖房と、電気ストーブ、それからエアコンのみ。
石油ストーブとか、そういうのがないから電気が落ちたらアウトだ。
理人は私の頬にチュッと口付けると、「葵咲、温かいうちにごはん、食べてしまおうか。食べ終わったら二人で布団にくるまって暖まろう」と提案してきて。
私はその言葉に頷きながらも何となく照れてしまう。
二人で布団に入ったら……ただ一緒にいる、とかできるのかな?
考えたら耳まで赤くなってしまいそうな気がして、私はフルフルと首を振った。
いや、むしろ――。
逆に何も起こらないように理人の気持ちを逸らしてみたいな、とか思ってしまった。
トレイに、私が用意した朝食を載せて食卓に運んでくれる理人を見ながら、そんな遊び心を胸に抱いて思わず笑みがこぼれた。