僕惚れ②『温泉へ行こう!』
***
朝食を済ませてから食器を片した後、二人で寝室に向かう。
まだ電気は復旧していなくて、さっきスマホで確認したら、雪の重さで市内数カ所で電線が断線してしまったらしくて。
「こんなの初めてだね」
理人も私もここで育った。この町での暮らしも十年以上になるけれど、ここまでの大雪は記憶にある中では初体験。
背後からギュッと私を抱きしめてくれる理人に、溜め息混じりにそうつぶやいたら、「そうだね」と耳元に吐息がかかる。
当然のように胸に伸びてくる手をやんわりかわすと、私は声の調子を変えて理人に語りかけた。
朝食を済ませてから食器を片した後、二人で寝室に向かう。
まだ電気は復旧していなくて、さっきスマホで確認したら、雪の重さで市内数カ所で電線が断線してしまったらしくて。
「こんなの初めてだね」
理人も私もここで育った。この町での暮らしも十年以上になるけれど、ここまでの大雪は記憶にある中では初体験。
背後からギュッと私を抱きしめてくれる理人に、溜め息混じりにそうつぶやいたら、「そうだね」と耳元に吐息がかかる。
当然のように胸に伸びてくる手をやんわりかわすと、私は声の調子を変えて理人に語りかけた。