僕惚れ②『温泉へ行こう!』
思わず声が漏れた。
理人も、私を抱きしめたまま、押し殺したように熱い吐息を漏らす。
その声に、私は自然と聞いていた。
「ねぇ、理人。気持ち、いい?」
理人を見上げるように、熱に浮かされた瞳で問いかけると、彼が唇を噛み締めてこくり、と頷く。
今まで彼のこんな表情を見たことがない。
私は初めて、彼を困らせてみたい、と思ってしまった。
理人に抱えられるようにして腰掛けていた身体を起こすと、私は少しだけ角度を変えて彼のほうに向き直る。
「理人、うまく出来るかわからないんだけど……」
ほんの少し胸の奥に残った恥ずかしさを紛らわせるようにそう前置きをして、私は身体を屈めて理人の屹立にそっと舌を這わせた。
「……ん、っ」
たったそれだけのことで理人が眉根を寄せて苦しそうにする。
「き、さきっ」
私の名前を呼ぶ声にもいつものゆとりが感じられなくて。
「理人、可愛い」
私は彼を見上げると、ニコッと笑って手の中の彼を恐る恐る咥えてみた。
「え、ちょっ、葵咲、待っ……あっ」
途端、頭上から、理人の慌てた声。それとは裏腹に、私の口の中の彼はグン、と硬度を増した。
私は理人の反応を窺うように彼のものを口に含む角度を少し深くした。
と、今まで私に主導権を握られていた理人が、唐突に私の頭を鷲づかんで、腰を引く。
「……もう、……おしまい」
理人が、息を整えながら言った――。
理人も、私を抱きしめたまま、押し殺したように熱い吐息を漏らす。
その声に、私は自然と聞いていた。
「ねぇ、理人。気持ち、いい?」
理人を見上げるように、熱に浮かされた瞳で問いかけると、彼が唇を噛み締めてこくり、と頷く。
今まで彼のこんな表情を見たことがない。
私は初めて、彼を困らせてみたい、と思ってしまった。
理人に抱えられるようにして腰掛けていた身体を起こすと、私は少しだけ角度を変えて彼のほうに向き直る。
「理人、うまく出来るかわからないんだけど……」
ほんの少し胸の奥に残った恥ずかしさを紛らわせるようにそう前置きをして、私は身体を屈めて理人の屹立にそっと舌を這わせた。
「……ん、っ」
たったそれだけのことで理人が眉根を寄せて苦しそうにする。
「き、さきっ」
私の名前を呼ぶ声にもいつものゆとりが感じられなくて。
「理人、可愛い」
私は彼を見上げると、ニコッと笑って手の中の彼を恐る恐る咥えてみた。
「え、ちょっ、葵咲、待っ……あっ」
途端、頭上から、理人の慌てた声。それとは裏腹に、私の口の中の彼はグン、と硬度を増した。
私は理人の反応を窺うように彼のものを口に含む角度を少し深くした。
と、今まで私に主導権を握られていた理人が、唐突に私の頭を鷲づかんで、腰を引く。
「……もう、……おしまい」
理人が、息を整えながら言った――。