僕惚れ②『温泉へ行こう!』
「ごめん、葵、咲っ。……僕、もう手加減してやれそうにない……っ」
「え……?」
理人の切なげな声に、何?と思ったのと、それが私の身体を引き裂くように猛々しく貫いてきたのとがほぼ同時で。
「あぁっ、……んっ!」
油断していたとはいえ、いつもの理人からは考えられないくらい荒々しい突き上げ方に、私は一瞬呼吸を忘れてしまっていた。
浴槽の縁に下げていた頭を思わず持ち上げると、喉を仰け反らせて弓なりになる。同時に、身体がビクリと痙攣するように跳ねた。
そんな私を、逃がさないと言わんばかりの力で、理人がウエストを抱きかかえて腰を打ちつけてくる。
「――んっ、あっ、やぁっ、理人、激し……っ」
彼に翻弄されながら抗議の声を上げる私に、せめてもの優しさのつもりだろうか。
「葵咲っ」
私の名前を熱に浮かされたように呼びながら、理人の右手が私の頭を包みこむ。まるで、彼に貫かれて前後に身体を揺らす私が、目の前の窓ガラスで頭を打たないようにするみたいに――。
頭にあった理人の手がゆっくり首筋に下りてきて、緩く束ねた髪を避けるように撫でさすって、私のうなじを晒す。
お湯に濡れて張り付いた後れ毛を丁寧に指でのけられた後、彼の吐息が耳元を掠めた。
と同時に、首筋に噛み付くようなキスを落とされて、口付けられたところを起点に、ねっとりと熱い舌の感触が鎖骨に向けて這い降りてくる。
「え……?」
理人の切なげな声に、何?と思ったのと、それが私の身体を引き裂くように猛々しく貫いてきたのとがほぼ同時で。
「あぁっ、……んっ!」
油断していたとはいえ、いつもの理人からは考えられないくらい荒々しい突き上げ方に、私は一瞬呼吸を忘れてしまっていた。
浴槽の縁に下げていた頭を思わず持ち上げると、喉を仰け反らせて弓なりになる。同時に、身体がビクリと痙攣するように跳ねた。
そんな私を、逃がさないと言わんばかりの力で、理人がウエストを抱きかかえて腰を打ちつけてくる。
「――んっ、あっ、やぁっ、理人、激し……っ」
彼に翻弄されながら抗議の声を上げる私に、せめてもの優しさのつもりだろうか。
「葵咲っ」
私の名前を熱に浮かされたように呼びながら、理人の右手が私の頭を包みこむ。まるで、彼に貫かれて前後に身体を揺らす私が、目の前の窓ガラスで頭を打たないようにするみたいに――。
頭にあった理人の手がゆっくり首筋に下りてきて、緩く束ねた髪を避けるように撫でさすって、私のうなじを晒す。
お湯に濡れて張り付いた後れ毛を丁寧に指でのけられた後、彼の吐息が耳元を掠めた。
と同時に、首筋に噛み付くようなキスを落とされて、口付けられたところを起点に、ねっとりと熱い舌の感触が鎖骨に向けて這い降りてくる。