僕惚れ②『温泉へ行こう!』
私たちは一旦お風呂から出ることにした。
理人を促して身体を綺麗にすると、お湯に浸かって温まる。
湯船の中でも、私は彼のほうを向いて、ずっと彼に身体を預けるようにして寄り添っていた。
頭を撫でてみたいと思ったけれど、それをしようと思ったら彼に頭を下げてもらうか、私が立ち上がるかしないと無理なのでそれはしぶしぶ諦めた。
いつもお兄ちゃん然として私を包み込んでくれる理人も好きだけれど、こんな風に私に弱ったところを見せてくれる彼も愛しい、と思ってしまう。
理人としては心外かもしれないけれど。
こんなに彼のことを大好きでたまらないのに――。
それでも情けないことに、私は彼に自ら口付けを落とす術すら見つけられない駄目な女で。
理人の顔を見つめながら、ぼんやりとキスしたいな……と思っていたら、理人が私の頬に手を伸ばしてきた。
そうして優しく私の唇を塞いでくれる。
彼からの甘やかな口付けを受けながら、やはりこんなときですら、私は理人には敵わない、と思ってしまった。
二人でお風呂から上がると、タオルで身体を拭いて、部屋に予め用意されていた浴衣に着替える。
湯船に浸かってキスしたからかな。
お風呂を上がる頃には理人も少し落ち着いてきたみたいで、さっきほど思いつめた様子はなくなっていた。
彼のことだから、実際はまだ色々考えていそうだけれど、それでも何となくホッとする。
理人を促して身体を綺麗にすると、お湯に浸かって温まる。
湯船の中でも、私は彼のほうを向いて、ずっと彼に身体を預けるようにして寄り添っていた。
頭を撫でてみたいと思ったけれど、それをしようと思ったら彼に頭を下げてもらうか、私が立ち上がるかしないと無理なのでそれはしぶしぶ諦めた。
いつもお兄ちゃん然として私を包み込んでくれる理人も好きだけれど、こんな風に私に弱ったところを見せてくれる彼も愛しい、と思ってしまう。
理人としては心外かもしれないけれど。
こんなに彼のことを大好きでたまらないのに――。
それでも情けないことに、私は彼に自ら口付けを落とす術すら見つけられない駄目な女で。
理人の顔を見つめながら、ぼんやりとキスしたいな……と思っていたら、理人が私の頬に手を伸ばしてきた。
そうして優しく私の唇を塞いでくれる。
彼からの甘やかな口付けを受けながら、やはりこんなときですら、私は理人には敵わない、と思ってしまった。
二人でお風呂から上がると、タオルで身体を拭いて、部屋に予め用意されていた浴衣に着替える。
湯船に浸かってキスしたからかな。
お風呂を上がる頃には理人も少し落ち着いてきたみたいで、さっきほど思いつめた様子はなくなっていた。
彼のことだから、実際はまだ色々考えていそうだけれど、それでも何となくホッとする。