僕惚れ②『温泉へ行こう!』
結局あれっきり、理人は私に何もしてこなかったみたいで――。
目が覚めると、私は理人に後ろから抱きしめられるような格好で眠っていた。
少し身じろいで理人と向かい合うように身体を動かしてみても、彼は目覚めない。
目の前に、理人の見慣れない無防備な寝顔があって、思いのほか睫毛が長いな、と気がついた私はドキドキしてしまう。
ずっと彼の寝姿を見ていたいような気持ちもしたけれど、心臓がうるさくて息が苦しいので断念する。
理人に注意を払いながらそっと身体を起こすと、私はこっそりベッドを抜け出した。
時計を見ると午前六時半過ぎ。
夜は何時ぐらいまで起きていたのか分からないけれど、疲れはすっかり取れていて快調だった。
昨夜は理人に色々としてもらって眠りに落ちた覚えがある。
ばっちり覚醒した頭で思い起こすと、何だかとっても恥ずかしくなってきた。
せめて寝起きぐらいはしゃきっとして彼の目覚めを待とう。
そう思った私は、音を立てないように静かに洗面所にいくと、顔を洗ってさっぱりする。
荷物から今日着る服を選び出すと、いそいそとそれに着替えた。
今日は白いブラウスに、柚葉色のふんわりスカート。
ブラウスは襟元と袖口にフリルがあしらわれていて、シンプルだけど女性らしさを感じさせてくれる。
スカートはミモレ丈のボックスプリーツ。コットン素材でとても涼しくてお気に入りだけど、少し皺になりやすいのがネック。
目が覚めると、私は理人に後ろから抱きしめられるような格好で眠っていた。
少し身じろいで理人と向かい合うように身体を動かしてみても、彼は目覚めない。
目の前に、理人の見慣れない無防備な寝顔があって、思いのほか睫毛が長いな、と気がついた私はドキドキしてしまう。
ずっと彼の寝姿を見ていたいような気持ちもしたけれど、心臓がうるさくて息が苦しいので断念する。
理人に注意を払いながらそっと身体を起こすと、私はこっそりベッドを抜け出した。
時計を見ると午前六時半過ぎ。
夜は何時ぐらいまで起きていたのか分からないけれど、疲れはすっかり取れていて快調だった。
昨夜は理人に色々としてもらって眠りに落ちた覚えがある。
ばっちり覚醒した頭で思い起こすと、何だかとっても恥ずかしくなってきた。
せめて寝起きぐらいはしゃきっとして彼の目覚めを待とう。
そう思った私は、音を立てないように静かに洗面所にいくと、顔を洗ってさっぱりする。
荷物から今日着る服を選び出すと、いそいそとそれに着替えた。
今日は白いブラウスに、柚葉色のふんわりスカート。
ブラウスは襟元と袖口にフリルがあしらわれていて、シンプルだけど女性らしさを感じさせてくれる。
スカートはミモレ丈のボックスプリーツ。コットン素材でとても涼しくてお気に入りだけど、少し皺になりやすいのがネック。