君とベビードール
あたしが作ったクッキーを、包みから丁寧に出した先生は、
「いただきます。」
丁寧にあたしにお辞儀をして、その場でクッキーをかじった。
ど、どうかしら…?
心配して、先生を見つめたあたし。
「おいしいよ。」
その笑顔に、卒倒しそうになる。
クッキーの包みに忍ばせておいた、カードを開いた先生。
みる間に、満面の笑みを顔いっぱいに、広げてくれた。
あたしの書いたカードを、あたしの目の前に広げて、
「君、読んでみてくれないかい?」
なんて、言い出した。