君とベビードール




「…君は本当に素直だねぇ。」




って!!そこは否定しないんかいっ?!




どーせ、どーせ!!あたしは先生に負けてますよー!!



ひとりでふてくされた。



先生の体温を背中で感じていたら、心臓の鼓動まで聞こえてきて、その鼓動に耳を傾けていたら、いつの間にか、




とくん。とくん。とくん。



あたしと先生の鼓動がぴったり重なっていた。



そのことがとてもとても嬉しくなった。




あたたかい、やわらかい午後のこと。
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