君とベビードール



一瞬の間ののち、



「…はぁー。そういうことか…、良かったー。」



大きくため息を吐いて、おでこに手をやる准さん。



「君はもしかして、やきもちを妬いたのかい?」


って、にやりと笑ったりする。



だってだって…、



「すごく綺麗で可愛らしく笑う子で!、准さんはあたしに見せたことがないような顔で笑うし!すれ違ったあの子からは、ベビードールの香りがしたし!!」


一気に喋ったあたし。


准さんは天井を見上げて、



あのバカ……、



呟いた。
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