君とベビードール
「君は、好きなものを選んでいなさい。」
そうして、先生はキッチンでなにやら、ガサゴソやりだした。
わ~い。嬉しいなぁ。最近ハマってる、作家さんの初期の頃の作品を見つけて、嬉しくなる。今は、手に入らないんだよね~。他にも、何冊か選んだ。
「選んだかい?」
キッチンから戻ってきた、先生に聞かれて、
「はい!とりあえず、三冊お借りしてもいいですか?」
「あぁ。好きなだけ、持って行くといいよ。」
それから。と、
先生は、なぜだか、シルバーの水筒をあたしに差し出した。