君とベビードール


時は1月中頃。



あたしが暮らす北海道では、降り積もった雪が壁を作っている。




こんな時に限って、可愛いスカートと色付きタイツ。




もう!寒いし!!




雪の壁から飛び出してくる車に気をつけながら、歩道を歩く。




ヘッドライトを見送りながら、歩き出したとき、



「おねぇさん!送りましょうか?」




車の中からスーツ姿の若者が叫んでいるのが見えた。



どぉーっ?!ナンパ?



久々だしーー!!




若干、テンションが上がったけど、




「大丈夫です~~。」



丁重にお断りした、あたし。
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