君とベビードール




――…えっ…!!



もしかして、キス、された……?



う…そ……。



目を開けたときには、あたしが横たわるベッドの横で、先生が文庫を開いていた。



あたしに気がついた先生は、



「…あぁ。目が覚めた?いきなり倒れるから、びっくりしたよ。もう、平気かい…?」




あたしを覗き込む先生。どうか、お願い。あたしの頬は、赤くなっていませんように……。



思わず、神様に祈った。
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