君とベビードール
「…確かに、君は僕を振ったでしょう…?」
軽く、ため息を吐く先生。
「…振ったのは、先生の方ですよ…。」
じと目で睨んだあたしに、
「いや、間違いなく、君だよ。だって君、最後にノートに書いた言葉を覚えているかい?」
先生は、あの時のノートを、ベッドの横のチェストから取り出した。
てか!現物を持ち出さないで下さいよ!!
恥ずかしすぎるよ!穴があったら、入りたいし!地下の地下まで潜りたいし!!
最後のページを開いた先生は、そのままあたしの鼻先にノートを突き出した。