君とベビードール
……。
気づいていたんだ!
気づいていて、知らないフリをしてくれていたんだ。
あたしの不意打ちのキスを……。
「…僕は、君が好きだよ。君の卒業式から今まで、何人かと付き合ったりもしたけど、いつも君が忘れられなかった……。」
まっすぐあたしを見つめる先生。
その目が、『君はどうなの?』
と、言っている…。
先生のまっすぐな視線から、あたしも目を逸らせない……。
大きく、息を吸い込んだ。
そうして……。