遊馬さんの言う少しわたしにとっては少し長めの少しだった。
待っている間、美乃さんに連絡をした。

「はい、どーぞ。」

縁側に遊馬さんは座り、わたしと遊馬さんの間にトレイを置いた。

「飲み物はコーヒー。好みで砂糖足して。」

「ありがとうございます。」

少し切って食べる。ほんのりほうれん草の味がして美味しかった。

「このパウンドケーキ、美味しいです。」

遊馬さんは微笑んでコーヒーを飲む。

「ありがとう。それとあんまり気を使わなくていいから。」

そんなこと言われると思わずケーキを切るフォークがお皿を擦って、高い音がなる。

「すいません、でも気を使ってるのわかりますか?」

自分では上手く隠してる気でいたんだけど。
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