遊馬さんは笑いながら答える。
「うん、わかるよ。わかりやすい。態度に出てる。」

人に指摘されるのは恥ずかしすぎる。

「‥でも!美味しいのはちゃんと事実ですから。」

謎に弁解しようとした。

「それは、ありがとう。でも残していいから。」

残すことは嫌だし、きっと遊馬さんも気を利かせてくれたのか一枚だけだから問題なく食べれた。

遊馬さんは食べ終わったお皿を片付けてに行った。
わたしはぼっーと花を見つめた。

少しして戻ってきた彼はいくつか本を持っていた。

「はい、これ。昨日読んでたやついくつかあるから美乃さんいないと暇だろうし持って返っていいよ。」

「ありがとうございます。でも、持って帰るんじゃなくてここで読んでもいいですか?」

咄嗟にそんなことを言ってしまった。
迷惑かもしれない。
でも家に帰りたいわけでもないし、ここの雰囲気に包まれていたい。

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