瞬時に後ろを振り向くとおばあさんがいた。
反射的に背筋が伸びる、少し驚いた。

「驚かせてごめんなさい。ずっとポピーの花を見てるから気に入ったのかと思ったの。」

「大丈夫です。このポピーきれいですね。」

褒める言葉をあまり知らないから率直に伝えた。

「でしょ?ちなみにポピーの花言葉は恋の予感っていうの。」

嬉しそうに笑うおばあさんにつられてわたしも笑顔になる。

「恋か。ポピーにピッタリですね。色にも意味ってあったりするんですか?」

その一言でおばあさんの目つきがかわった。

次から次にポピーの花の色の意味を教えてくれる。
赤色は感謝。黄色は成功。白色が忘却。ほかにもたくさん色があるらしい、だけど全部は頭に入りきらなかった。

花言葉の意味や花の特徴とかおばあさんの話すことはとても興味をひくもので聞いていて楽しかった。

それから私は本を買いに行くことを思い出すことなくおばあさんにポピー 以外の花のことなど色々聞いた。

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