立ち話しはなんだからと奥に見えていた和室に案内をしてくれて花を混ぜ込んだというクッキーとイギリスの貴族が使っていそうなティーカップに紅茶を淹れてくれた。そのティーカップには花が一輪浮かんでいる。

非日常な感じで心が躍った。不思議の国のアリスみたいな感覚。彼女は年齢差を感じさせないほど明るく楽しい人だった。

時計をみると5時をさしているのに気づいて、慌てて帰る準備をしてお店を出た。

「またきてね。」

うれしくなる、また来ていいんだ。来週から春休みが始まるからすぐに課題を終わらせてまたここに訪れようと思った。

「あの、春休みが始まったらすぐに来てもいいですか?」

流石に何度も行くのは迷惑かもしれない。
でも、もう口から言葉が出てしまった。

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