あなたに、キスのその先を。
「俺は――」
言葉を発そうとした健二さんを視線で制して、修太郎さんが口を開かれる。
「僕はそこにいらっしゃる藤原日織さんとお付き合いさせていただいています。今日はそのことを皆さんにご報告したくて集まっていただきました」
凛とした声音で何の迷いもなくそう言い切った修太郎さんに、天馬氏が一瞬だけ瞳を見開かれた。
(こ、怖い……)
ともすると震えだしてしまいそうな身体を、何とかギュッと拳を握ることで堪えているけれど、本音を言うと、私はここから逃げ出してしまいたくてたまらない。
でも、修太郎さんが頑張っていらっしゃるから。だから私も踏ん張らなくちゃ、と思う。
もう一度ギュッと拳を握りしめ直して、勇気を振り絞って顔を上げた……。途端、天馬氏と目が合ってしまって心臓がビクンと跳ね上がる。
言葉を発そうとした健二さんを視線で制して、修太郎さんが口を開かれる。
「僕はそこにいらっしゃる藤原日織さんとお付き合いさせていただいています。今日はそのことを皆さんにご報告したくて集まっていただきました」
凛とした声音で何の迷いもなくそう言い切った修太郎さんに、天馬氏が一瞬だけ瞳を見開かれた。
(こ、怖い……)
ともすると震えだしてしまいそうな身体を、何とかギュッと拳を握ることで堪えているけれど、本音を言うと、私はここから逃げ出してしまいたくてたまらない。
でも、修太郎さんが頑張っていらっしゃるから。だから私も踏ん張らなくちゃ、と思う。
もう一度ギュッと拳を握りしめ直して、勇気を振り絞って顔を上げた……。途端、天馬氏と目が合ってしまって心臓がビクンと跳ね上がる。