あなたに、キスのその先を。
恋の始まりはいつも突然
「藤原さん、ここが、今日から貴方が働く公園緑地係です」
市役所五階。都市計画課の中にある、公園緑地係。そこが今日から私がお世話になる部署なのだ、と目の前の長身男性が言った。
彼は、一五八センチしかない私よりも、優に二十センチは高そうで。
(何て背の高い人なのかしらっ)
それが、私が彼に対して抱いた第一印象。
「僕はここで係長をしている塚田 修太郎です。僕の他にもここにはあと二名いるんですが、彼らは今、市内の公園を回っていて不在です。お昼か……遅くとも夕方には戻ってくると思いますので、彼らのご紹介はその時にでも。――って聞いておられますか?」
次に感じたのが、(何て心地よい声をした人なんでしょう!)ということで――。
ふと、幼い頃に読み聞かせをして下さったお兄さんのことを思い出してしまった私は、うっとりと眼前の彼の声に聞き惚れる。
市役所五階。都市計画課の中にある、公園緑地係。そこが今日から私がお世話になる部署なのだ、と目の前の長身男性が言った。
彼は、一五八センチしかない私よりも、優に二十センチは高そうで。
(何て背の高い人なのかしらっ)
それが、私が彼に対して抱いた第一印象。
「僕はここで係長をしている塚田 修太郎です。僕の他にもここにはあと二名いるんですが、彼らは今、市内の公園を回っていて不在です。お昼か……遅くとも夕方には戻ってくると思いますので、彼らのご紹介はその時にでも。――って聞いておられますか?」
次に感じたのが、(何て心地よい声をした人なんでしょう!)ということで――。
ふと、幼い頃に読み聞かせをして下さったお兄さんのことを思い出してしまった私は、うっとりと眼前の彼の声に聞き惚れる。