あなたに、キスのその先を。
「――おりさんっ? ……藤原、日織さんっ!?」
少し大きめな声で発せられた自分の名前にハッとして我に返ると、眼前の男性が妄想世界に飛んでしまっていた私の顔を、心底心配そうに見つめていた。
「ごっ、ごめんなさいっ」
(私ったらまた、やってしまったのですっ! 出勤初日からぼんやりしてしまうだなんて、お父様は勿論、私をここに入れるために尽力して下さった健二さんのお父様にも申し訳が立たないのですっ)
恥ずかしさに耳まで熱くなるのを感じながら謝罪すると、塚田さんがフッと微笑んだ。
「そんなに緊張しなくても大丈夫です。藤原さんのことは色々な方から伺っていますので、僕も一応予備知識は入れてあるつもりです。貴女をなるべく夢うつつにしないですむよう、僕も尽力しますので、藤原さんも一緒に頑張っていきましょうね」
少し大きめな声で発せられた自分の名前にハッとして我に返ると、眼前の男性が妄想世界に飛んでしまっていた私の顔を、心底心配そうに見つめていた。
「ごっ、ごめんなさいっ」
(私ったらまた、やってしまったのですっ! 出勤初日からぼんやりしてしまうだなんて、お父様は勿論、私をここに入れるために尽力して下さった健二さんのお父様にも申し訳が立たないのですっ)
恥ずかしさに耳まで熱くなるのを感じながら謝罪すると、塚田さんがフッと微笑んだ。
「そんなに緊張しなくても大丈夫です。藤原さんのことは色々な方から伺っていますので、僕も一応予備知識は入れてあるつもりです。貴女をなるべく夢うつつにしないですむよう、僕も尽力しますので、藤原さんも一緒に頑張っていきましょうね」