大嫌いなの 【完】
「…葉月くん、やっぱり…」
後悔しない?
するに決まってる!
しないよ、芽依を失う方が後悔する。
もし、芽依と葉月くんが付き合っても?
いやだ…葉月くんを失いたくない!!
当たり前だよ。大好きな二人が付き合うなら祝福する。
別れたくないよぉ…
こんな自分勝手な心の声なんて消えちゃえ
「別れよ。」
そう言うと動いていた葉月くんの足が止まる。
「…え?嘘…だよな?」
その時、葉月くんの手は少し震えていたけど私は見て見ぬふりをした。
「本当だよ…、私…葉月くんのことなんて本当は好きじゃないよ。ノリ…かな。ごめんね。」
私は葉月くんから手を離して芽依が走って行った方向に向かった。