大嫌いなの 【完】
「葉月くんが私のこと好きじゃないのにどうやって付き合えって言うのよ。さっきも言ったでしょ?」
ああ、自分で言って泣きたくなってきた。
グッと目を擦って涙を拭き取る。
「どうやっても…失恋して苦しむのは私なの。」
皆が友達のままでいたとしてもきっと葉月くんへの想いは消えない。でもその想いは叶わない。
私と葉月くんが付き合ったとしても葉月くんは陽菜を想ったまま。私と葉月くんが傷付くだけだ。
陽菜と葉月くんが付き合うなら私だけが傷付いて終わる。
どの終わり方でも私は葉月くんを想ったままなんだから傷付くのには変わりない。
だから決意した。自分の気持ちを押し殺してでも2人を応援しようって。2人は幸せになるべきだから傷付くのは私だけでいいって。そしたらいつかは気持ちが薄れて諦められるって信じて。
なのに別れた?
私も幸せになれ?
みーんな、幸せの終わり方なんてあるわけないのに。