大瀬良くんはクールな王子様。
第一章 イケメンさん

新居

「す、凄い……っ!」





私が目を輝かせているのは、これから住む新居。





1階建ての、小さな小屋みたいなお家。





壁は白塗りで、ドアは木製。





しかも木の実や葉っぱの可愛らしいリースもついている。





隣には、誇らしげな顔をしているお母さんと、まだ私がひとりで住むのに心配そうなお父さん。





「この家、可愛いでしょう? 世界で活躍しているデザイナーさんにお願いしたんだから!」





自慢げに話すお母さんの言葉に耳を疑った。





「せ、世界的に活躍している人なのっ……!?」





そ、そんなの、聞いてないよっ……。





お父さんも「初めて聞いた」と発している。





どういうことなのっ、お母さん……。
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