大瀬良くんはクールな王子様。
ま、まあ……いいお風呂だし、文句はないけどっ……。



服を脱いで、いつものくせでバスタオルを身体に巻いた。



そーっと足を湯船に入れると、丁度いい温度で保たれていた。



お母さんが湧かしてくれたのかな……。



全身を浸かる。



はー……気持ちいい……。



「このまま眠っちゃいそう……」



あまりの心地よさからそんなことを言うと、視界がどんどんぼやけていった。



……あ、れ……?



そしてそのまま──ジャグジーの中で瞳を閉じた。













お風呂場には、ジャグジーの泡立つ音が響いていた。
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