俺のボディガードは陰陽師。〜第七幕・悪魔の愛〜
IntRoduCTioN
ーーー君が、傍にいることの幸せ。
「……というか、なずぽ。おめえ、修学旅行のために帰ってきたんか」
「え?修学旅行?何それ」
「何それとわまじか。来月末だけどな。学校ぐるみの京都大阪旅行」
「はぁっ?!っつーか、京都から帰ってきたばかりだっつーの……」
あれだけ歪な音を鳴らしていた運命の歯車は、綺麗に噛み合って時を刻み始めた。
まるで、何かが整ったかのように。
「……っていうか、伶士!さっき奥様と忠晴さんから聞いたぞ!私の祝・帰還ということで、これから橘邸でA 5ランクの肉を焼いて焼肉をしてくれると!」
「あ、そうなの。俺、たった今知ったよ……」
これからは、俺達の物語も平穏に続いていく。
君がいれば、何も憂うことはないのだから。
例え、どんな困難が待ち受けていようが。
この物語の向かう未来がどこに続いていても、この力を得たことは、俺が選んだ道。
逃げて隠れることよりも、前に進んで戦う。そう決めたのだ。
君の傍にいるーーー護る、その為に。
何があっても共に戦う、共に生きる為に。
呪われた運命など、この手で潰していけ。
俺のボディガードは陰陽師。
~第七幕・悪魔の愛~