俺のボディガードは陰陽師。〜第七幕・悪魔の愛〜




それから、なずなが腹一杯肉を堪能して満足した食事が終わった後は、席を離れてソファーで寛ぎながら、小話をした。

兄貴と瞳真くんは久々の再会で、昔のノリ通りゲームを始めていたので、ようやくなずなと二人きりになれた。

……と、思いきや、親父に「二人ともこっちにこい!」と半ば強引に誘われて、大人たちの歓談の輪に混じってしまった。

「なずな、学校は?いつから復帰するんだ?」

「あー。さっきサッカー場で糸田先生に『取り敢えず月曜日に顔だけ出せ』って言われたから、ホントに顔だけ出してくるつもり」

「月曜日?明日か」

「うん、明日。完全復帰は明後日以降になるかなぁ」

ちっ。やっと二人でゆっくり話せると思ったのに。フツーに談笑始めてしまった。



人だらけなので、二人になれる時間がなかなか無い……。



輪の中から抜け出す機を今か今かと伺っていたのだが。お酒が入ってほろ酔いの大人たちに絡まれてしまうと、そんな機会は与えられず、気付けばもう夜の10時。

菩提さんとなずなには玲於奈が、柊斗さんと瞳真くんには瞳真くんのお母さんが、それぞれ車でのお迎えに来てしまい、会はお開きとなってしまった。

< 12 / 73 >

この作品をシェア

pagetop