俺のボディガードは陰陽師。〜第七幕・悪魔の愛〜

泊まっていけばいいのに……と、思うが明日は月曜日。学校がある。なので無理、か。

それに、戻ってきて真っ直ぐここに来てくれたもんだから、他にいろいろやることがあるんだろう。忙しいヤツのことだ。

仕方ない。



『もっと一緒にいたかった』と『でも仕方ない』という二つの感情が、心の中で拮抗しながらも、それを顔には出さないよう堪えて我慢して見送る俺。




「伶士、また明日なー」

「うん、また明日」



瞳真くんが、すでに乗り込んでいた車の後部座席から窓を開けて手を振っている。

手を振り返すと車は発進して行ってしまった。




「じゃあ、私らも帰るよ」

「うん……」



そうしてなずなは「またな」と手を上げて車に乗り込んでいく。

続くように車は発進して、ここから立ち去ってしまった。

あー、帰っちゃった……。



久しぶりに会えたのに、積もる話があるのに。次を約束出来ないままとなってしまった。

今度会えるのはいつになるやら。「またね」だけじゃ、足りないんだよ。

そんな本音を消化出来ないまま、ヤツを乗せて去っていく車を見送っていた。

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