俺のボディガードは陰陽師。〜第七幕・悪魔の愛〜
(腹減った……)
少しの眠りについていたが、空腹で目が覚めた。
事終えた後って、何で腹減るんだろう。と、思いながら微睡んでいた。
でも、腹減りもなんのその。
腕の中ですやすやと眠るなずなを見ていると、幸せな気持ちになる。
眠ってるから当たり前なんだけど、静かだ。
それまでは「もう無理だ」だの「おまえ何回できるんだよ。伶士のくせに絶倫かよ」とブツブツ文句を言いながら眠ってしまった。……失礼な。
でも、そんなことを思い出しては、クスッと笑ってしまう。
そして、もうちょっとこの幸せに浸っていたくて、なずなの温度を感じながら、また目を閉じた。
……いや、閉じようとしたのだが。
(……ん?)
コンコン、と静かな部屋の中に音が響く。
誰か来た?やばっ……と、一瞬思ったが。部屋のドアの向こうに人の気配はなさそうだ。
いや、人来たらわかるしょ。インターホンも鳴ってない。足音もなかった。
音の謎に首を傾げる。
だが、そこでもう一度。コンコンとノック音が鳴り、再び体が震えた。
……え?この音、ノックだよな?
でも、ドアじゃない。
窓?……な、わけない。