俺のボディガードは陰陽師。〜第七幕・悪魔の愛〜

「お、驚くだろ!そもそもこの人神様?!何で鏡越しに会話してる?!どんな仕組み!」

「どんな仕組みって……出来るんだよ、これが……はぁ?何ムキになってんだよ、伶士のくせに」

理解不能な上に、説明が雑すぎる!

その上、めんどいからって、お決まりのジャイアニズムなセリフで〆るのやめてくれる?!

そのセリフ、嫌いじゃないけどさ。



でも、罵倒されて呆然とする中、鏡の中の美女は優雅に挨拶してくる。

先程の悍ましい悲鳴の主とは思えないほどに。



『……私、天竜八部衆が一人、馬頭歌神緊那羅王の娘、蓮華と申します。以後、お見知り置きを』



サマになっている洗練されたカーテシーを目にして、何故か気持ちが落ち着いてしまった。

この女性が……なずなのガーディアンなのか。




……この地球上に生きる人間は、霊的災難などから『守護霊』によって守られている。

しかし、その人間自体が、自分を守ってくれる『守護霊』の霊力を大幅に上回ってしまうと、その『守護霊』は役割を果たせなくなり、その結果、人間本体に災い事が起こってしまいこの世界で生きるのが難しくなってしまうというのだ。
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