俺のボディガードは陰陽師。〜第七幕・悪魔の愛〜

これが、神様?

神様とは厳かなモノではないのか。威厳はどこ行った?



それに……。



『そうだ!……ねえねえ、どう?この間貰った服、着てみたの!』

「……」



鏡の中の女性神様・蓮華はそう言って、クルッと横に一回転してアピールする。

貰った服を着た姿をなずなに見てもらいたいようだ。どう?このコーディネート?みたいな。

え。おまえ、神様に服あげたの?



……だが、しかし。その姿には絶句する。

「おいおいおいおい……」

なずなも同感なのか、眉間にシワを寄せて不快感を示すという、なんとも言えない表情をしていた。



美女の神様にも関わらず、その出で立ちはなんと。

全身ヒョウ柄。



ヒョウ柄のタートルネックのカットソーに、ヒョウ柄のストールを首に巻き。

ヒョウ柄のマイクロミニスカートに、ヒョウ柄のロングブーツ。バッグ。

家中のヒョウ柄を全部集めて着てしまったという、事故級コーデだった。

まるで、大阪のおばちゃんもしくはジャングルの女ターザンだ。



……この事故コーディネートの美女を、ガーディアン、神様と紹介されて。

俺が「そもそも……」と、戸惑っていた理由、わかりますよね?!
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