俺のボディガードは陰陽師。〜第七幕・悪魔の愛〜
何故、彼らはあんな怖いモノなしに振る舞うことが出来るのか。だって、忠晴に処分される程度の強さだぞ?
なずなのように殺人的陰陽師パワーがあるわけでもなしに。
……いや、待てよ?漫画のように喧嘩がマジで強い猛者男もいるのか?
弱い犬ほどよく吠えるのか、それとも漫画のようにマジで強いからそんな振る舞いなのか。この目で確認したいものだ。
社会勉強。
なので、平民の生活圏にはこんな光景もあるんだ。と、少々感動してしまった。
「あんまり見るな!行くぞって言ってんだろ?」
「あ、うん」
自分に縁のない生き物・不良を眺めていたら、軽くなずなに怒られてしまった。
はいはいと思いながらも、なずなの背を追って歩き出す。
……が、それは時すでに遅し。
「……あれー?なずなじゃねえの?」
バイク連中の一人が、声を上げた。
同時に嘲笑とも思える笑い声も聞こえる。
なずなはピクッと肩を震わせ、足を止めていた。
え?知り合い?