俺のボディガードは陰陽師。〜第七幕・悪魔の愛〜
「シカトすんなよ、オラ。なずな」
「まさか?新しいオトコ連れてるのかよ?」
そう言って、連中の一人が低い笑い声をあげる。
すると、虫の共鳴のように次々とあちこちでバカにしたような笑い声があがるのだった。
えっ。ひょっとしてバカにされてる?新しいオトコ連れてるだけで?
この不良らとなずながどのような関係かは存じないが、あまり良い関係ではないのだろう。
その証拠に、なずなは「あぁ?」とヤツらを睨み付けて挑発に乗りかけていた。
「めんどくせーな、コラ……話しかけてくんじゃねえよ、クソ共が!」
おおっ。なずなも負けじとメンチきっとる。
目の光を失くし、見開かせて殺意満点。不良にも劣らない迫力だ。さすがだ、うちのなずなさん。
不良どもも一瞬ではあるが、言葉を詰まらせ怯んでいた。女に威圧されるってどうなの?
だが、ヤツらがビビったのはホント一瞬だったようだ。
すぐにあの嫌な感じの嘲り笑うニヤニヤ顔になる。
「こんなお上品そうなイケメン彼氏の前で、ヤンぶり発揮しちまっていいのかぁー?」
「うわぁー。おまえ、意外と面食いだったんだな?あぁ?」