俺のボディガードは陰陽師。〜第七幕・悪魔の愛〜
衝撃ワードを耳にして、心臓がギューンと跳ね上がったぞ。
ここで彼の名を耳にするとは思わなかった。
シマッピ先輩……地元の不良、顔面凶器であり、なずなの元彼である。
俺の中では、話だけ聞く架空の人物的ポジションだったが、まさかこんなところで突然名前が出てくるとは!
シマッピ先輩の加工した写真は、スマホに入ってるけどね。チカが背景に後光を入れてしまった、守り神のような写真。
……と、そうか。
この不良な彼らは、シマッピ先輩のお仲間なのか。
で、元カノだったなずなとも面識はある、と。
シマッピ先輩の元カノだったなずなが新しいオトコを連れていた。
元カレであるシマッピ先輩は、今彼である俺に話をつけなければならない?と?
(……)
……何の?
何故、話をツケなければならない?
シマッピ先輩が俺と話をツケるということだよな。何の話をする?
なずなの言う通り、何のしがらみだ?
不良の世界、よくわからない。
俺が橘建設の息子として、親と共に挨拶回りするのと同じことなんだろうか。