俺のボディガードは陰陽師。〜第七幕・悪魔の愛〜
だが、ムキになればなるほど、こういう連中ってのは面白がるもんだ。
なずながリアクションした途端、一斉にニヤニヤと嘲笑を向ける。
「おうおう?かっちょいいカレシの前で、そんなにイキっていいのか?あぁ?」
「まさかカノジョがゴリゴリのヤンキーだとは思わなかっただろうなぁ?カレシくん、驚き過ぎて言葉失ってるぞー?」
「……」
いや、知ってるけど。これぞうちのなずなさんだよ。
俺は別にいいんだけど。しかし、後ろのヤツは真っ向否定だ。
「あぁ?私はヤンキーじゃねえぞ?ギャルだ!」
「今更、隠したってムダなんだよ!すましてんじゃねえぞ!」
「残念だったなぁ!おい!」
ヤンキーもギャルも違いはあるのか?
話のツケとやらは俺へのはずなのに、モメてるのは何故かなずなだった。
やれやれ……と、その様子を黙って見守っていると、遠くからバイクのけたたましいエンジン音が響いて、全員が一斉にそっちへと注目する。
真打ちの登場となったのだ。
「おい、おまえら!まさか俺を待たずにおっ始めてんじゃねえだろな?!」